narrow and shallow

そんなつまんない顔してると、つまんない人生になっちゃうわよ。

東プレ Realforce R2TLSA-JP4-BK を購入しました。結構イイ!

最近、デバイスには金を掛けるほどよいという成功体験が積まれつつあります。今年購入したものではグラボやモニターやヘッドフォンが大当たりで、日々の体験が大幅に向上しています。

ところで仕事ではMac Bookが支給されているのですが、御存知の通りMac Bookに付属するキーボードは打ちにくいことに定評があります。キーボードは毎日数時間も触れるわけですから、せっかくなので外付けで良いキーボードを購入することにしました。

購入したのは言わずとしれた 東プレ Realforce。ただこの製品、買っちゃおうかな~と気軽に買えるようにはできていません。とにかくラインナップが多すぎるのです!!

公式サイトを見てみる選べる機能だけでざっと7種類もあります。

  • Windows / Mac
  • テンキーあり/なし
  • 日本語/英語
  • 変荷重/35g/45g
  • APCあり/なし
  • アイボリー/ブラック
  • 静音/非静音

人は選択肢が多いと迷うんだよ!! タイプを選択するにあたってそれぞれの機能について調べたこととオススメをまとめておきます。

Windows / Mac

両者の違いはキーボード最下列のキー配置でしょう。Macの場合cmdキーが入るため日本語・英語両方のキーボードでその分スペースキーが小さくなっています。日本語配列では特にその傾向が目立ち、なんとスペースキーはVBNの3キー分しかありません。同じ日本語入力でもWindows版だと4キー分の長さがあるのでこの点は注意したほうが良いでしょう。

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Mac 日本語配列バージョン。スペースキーがたった3key分しか無い
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Windows 日本語配列バージョン
個人的にはmac版はオススメしません。その理由はブラックがダサいからです。見てください、mac版ではブラックもフレームはホワイトが利用されています。これはダサい... この一点でmac版は選択肢から外れました。今回Mac用のキーボードにする予定とはいっても、後述するようにキー配列はいじってしまうのでwinキーボードでも特に問題はないと判断しました。

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Mac ブラックバージョン。なぜフレームが白なんだ...?

テンキーあり/なし

これは好みでしょう。テンキーありの方がその他の項目の選択肢は多くなります。僕はテンキーを全く利用しないのでテンキーレスモデルを選択しました。

日本語・英語配列

ここは悩むところだと思います。英語配列のメリットとして、

  • +をshiftなしで入力できる
  • []を同じ行の左右に隣り合うキーで入力できる
  • ;と:が同じキーで打てる(shiftで切り替え)
  • エンターキーが横に長いため小指で押しやすい

ことが挙げられます。
日本語配列に慣れていても英語配列を使っていると確かにコーディングのような英語配列を前提とされた作業で効率が良いです。が、日本語入力にも一日の長はあり、例えば

  • @をshift無しで打てる
  • :をshift無しで打てる

ことが挙げられます。 特にPythonをメインで書いているとセミコロンが出現することは稀で、むしろコロンを多用するため英語配列よりも日本語配列の方が向いていると言えるでしょう。英語配列を使って初めてセミコロンを区切り字に利用する理由がわかりました。

しかし、英語配列にはこういった記号の配置よりも大きな問題があります。それは変換・無変換キーが存在しないことです。

普通これらのキーを利用することは滅多に無いでしょうが、Mac-likeなIME切り替えを多用している場合、スペース横にあるこの2つの余分なキーが重要な役割を果たします。僕は左でIME-off、右でIME-onを割り当てているため英語配列にしてしまうとこれらのキーが足りません。
一応、Windowsならaltを、Macならcmdを空打ちすることでIMEの切り替えを行うアプリケーションがあるにはあるのですが、特にMacではcmdが絡んだ事故が起きがちです。
たとえば英語を打った後にaから始まる日本語を入力しようとします。ここで英字キーボードではcmd→aと打つわけですが、

  • cmd押下
  • cmd開放
  • a

と打てば良いところを、次のようにミスタッチするとどうなるでしょうか?

  • cmd押下
  • a
  • cmd開放
  • 別の文字

この場合cmd+aと解釈されてしまいます。cmd+aは多くの場合全選択になりますよね。その後別のキーを押すとメモが全部消えます。大抵はundoできますが心臓に悪いことこの上なく、更に偶に焦ってdelete→別キーで上書きなんてしてしまうと雑な状態管理をしているアプリケーションではundo不可能になったりします(今月だけで実際に2回もやらかしました)。 cmd+qやcmd+wも事故が起きやすく、これをケアしながら作業したくはありませんよね。

こういった不幸を回避するためにもIME専用にキーを確保するべきであり、そうすると変換・無変換キーというちょうどよいキーが存在する日本語入力を選ぶしかなくなるんですよね。俺はキーの複合ミスなんてしないぜ!という人でも、英語キーボードのスペースのアホみたいな長さ(7key分もある)を見たら日本語入力を選ぶことでしょう。

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英字配列では左右のaltキーが遠すぎます。

逆に言えば、IME切り替えをCaps Lockやalt+spaceで行っているような人であれば英字配列も検討して良いでしょう。

変荷重/35g/45g

変荷重モデルでは小指で押すようなキーには35gを、それ以外では45gを採用しています。文章書きには良いとされていますね。
悲しいことに日本語配列+テンキーレス+ブラックには変荷重モデルが存在しません。よっぽど軽いタッチが良い場合を除いて35gを選ぶ理由はないので45gで良いでしょう。

APCあり・なし

APCというのはキー入力が判定されるキーの深さを変更することができる機能のようです。これは物理的なうち味を変更できる機構ではなく、ストロークが深さ何ミリで入力を受け取るかを三段階で変更できる機能のようです。APCの有無に関係なくキーストロークの深さ自体は付属するスペーサーによって変更できるようですが、個別に設定できるわけではなくすべてのキーに対して一括で変更する機能なので正直使わないと思います。デフォルトの状態が一番深く、スペーサーによって二段階浅くできるようです。APCあり・なしで右上のロゴマーク部の色がびみょ~~~に違うのでデザインで選んでもいいでしょう。

アイボリー/ブラック

好みで選びましょう。とはいっても機能的にはアイボリーが優遇されています。ブラックには日本語+変荷重モデルが存在しません。これが理由で私の場合は45g一択になってしまいました。

結局どれを選べばいいの?

基本的にはWindowsバージョン+日本語配列をオススメします。すべてのキーボードを英語配列で揃えられる人で且つIMEの切り替えをcapslockやcmd+spaceで行っている場合のみ英語配列にすると良いでしょう。

購入記

私は Windows/日本語配列/テンキーレス/45g/APCあり/ブラック/静音 タイプである Realforce TKL SA / R2TLSA-JP4-BK を選択しました。shiftで入力する利用頻度が高い一部記号「;と+」、「^と~」についてはソフトウェア上でキーの入れ替えを行っています。

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(上) majestouch2 青軸 (下) Realforce
www.realforce.co.jp

今までデスクトップではCherry MX 青軸のメカニカルキーボードを長年愛用してきました。そこから乗り換えてまず一番初めに感じたことは、押した感覚がしないということでした。青軸の場合カチャカチャとスイッチを押す感覚が楽しくそしてうるさいわけですが、Realforceではそのような感覚は皆無です。確かにキーを押し込む必要はあるのですがその反応がよりナチュラルで拍子抜けしてしまいました。3万とはいってもまあこんなもんか、大したこと無いかもなあと落胆してしまいました。とりあえず色々な動作を試してみようと次にゲームをプレイしてみました。

特にゲームをする場合ではスイッチを押す感覚がはっきりとわかる青軸のほうが合っているのではないかと予想していたのですが、なんと実際にプレイしてみると圧倒的にRealforceの方が体験が良いということがわかりました。青軸の場合、キーを反応させるためにスイッチを押し込まなければいけないのですが、これはWASDを使うゲームの場合に指の疲労につながる上に、押し込む都合上一瞬操作にラグがあったことがわかりました。特にCtrlキーを押す操作(しゃがみ)でRealforceの押しやすさ、反応の良さを感じます。

また、文章を書くには青軸のほうが気持ち良いと最初は感じていたのですが、数時間Realforceを使用していたら最初の違和感はもう消えていました。多分反応に必要な押下圧がそれぞれ大きく異なっているため指が慣れていなかっただけのようです。この文章を書いていても全く疲れを感じず、良い意味で指に意識が向かずにタイピングを行えています。

結論として青軸よりこちらのほうが全体的に優れているな、と感じました。ファーストインプレッションは正直青軸のほうが好みだなと感じていたのですが、数時間経った今ではもうこちらのほうが気に入ってしまいました。高いものは良いという認識がより強くなる経験でした。